1等級ダウン事故とは:保険料への影響はどうなるの?

自動車保険の契約のイメージ

1等級ダウン事故は、事故を起こして任意保険の保険金を請求した際に、翌年の等級が1等級ダウンしてしまう事故のことをいいます。

ここでは、1等級ダウン事故となった場合に、どれくらい保険料に影響するのかについてみていきます。

1等級ダウン事故になる事故とは?

通常、事故で保険金を請求すれば3等級ダウンしてしまうと考えている方もいるのでしょうが、保険金を請求しても1等級しか下がらない場合や、ノーカウント事故といって、全く等級が下がらない事故もあるのです。

なお、ノーカウント事故や3等級ダウン事故については下記の記事を参考にしてください。

» ノーカウント事故は保険金を請求しても等級が下がらない
» 3等級ダウン事故の種類と保険料への影響

1等級ダウン事故になる事故の種類

下記の原因による車両事故が1等級ダウン事故となり、等級が1等級下がります。

  • 火災・爆発(飛来中または落下中の物以外の他物との衝突・接触、転覆、墜落によるものを除きます)
  • 盗難、騒じょう、労働争議
  • 台風、たつ巻、洪水、高潮
  • 落書、いたずら(ご契約のお車の運行によって生じたもの、他の自動車等との衝突・接触により生じたものを除きます)
  • 窓ガラス破損(飛来中または落下中の物以外の他物との衝突・接触、ご契約のお車の転覆、墜落によるものを除きます)
  • 飛来中または落下中の他物(飛び石、落石、ひょう等)との衝突
  • その他偶然な事故によって生じた損害(他物との衝突・接触、転覆、墜落によるものを除きます)

※ 三井ダイレクト損保より

1等級ダウン事故となるのは、車両事故で車両保険を使った場合で、損害を受けた原因が契約者には防ぐことができない、所謂、不可抗力によって起きた事故の場合となるのです。

例えば、落書きやいたずらは、いくら契約者が注意をしていても、未然に防ぐことは困難なものですから、言ってみれば「契約者にはどうすることもできない」事故ということになるでしょう。

このような、偶然に被害を被った事故で車両保険の保険金を請求すると、等級が1つ下がってしまうのです。

さらに、1等級ダウン事故となったことで、翌年からの保険料割引率に「事故あり割引率」という割引率の低い率が適用されますので、保険料は相当な額上がることになります。

なお、「事故あり割引率」が適用される期間のことを「事故あり係数適用期間」といい、1等級ダウン事故の場合なら「事故あり係数適用期間」は1年になります。

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以前は等級据え置き事故として扱われていた

窓ガラスの破損や落書き、いたずらなどの損害は、以前、「等級据え置き事故」として扱われていました。

等級据え置き事故は、事故で保険を使っても等級が据え置かれ、下がりも上がりもしないという制度でした。保険を使ったときの等級が15等級なら、翌年も15等級というのが「等級据え置き事故」なのです。

しかし、「等級据え置き事故」は、現在では廃止となり、変わって「1等級ダウン事故」が設けられています。

等級据え置き事故が廃止になったのは何故?

等級据え置き事故が廃止になった理由は、単純に「保険会社の負担が大きいから」だと考えられます。

保険会社は、保険料を大きな収入源とし、契約者から集められた保険料を基に保険金を支払っています。

よって、保険金の支払い割合が大きくなれば、それだけ経営に対する影響も大きくなるわけで、「今までは契約者に落ち度のないような事故で、保険金を請求した場合は等級を据え置き保険料も上げなかった」という等級制度運用に耐えることができなくなったと考えるのが自然です。

そのため、「等級据え置き事故→1等級ダウン事故」へと改め、契約者にも最低限の負担を求めることとなったのです。

1等級ダウン事故になると保険料はどうなる

等級が下がるイメージ

1等級ダウン事故となると、ダウン後の等級が「事故あり等級」となることで、保険料の割引率が大幅に低下します。そのため、ダウン後は保険料が相当な額上がることになるでしょう。

では、まず「事故あり等級」の割引率がどの程度なのか、通常の「事故なし割引率」と比較しながら確認してみましょう。

事故あり等級と事故なし等級の比較

等級 事故あり割引率 事故なし割引率
7等級 20% 30%
8等級 21% 40%
9等級 22% 43%
10等級 23% 45%
11等級 25% 47%
12等級 27% 48%
13等級 28% 49%
14等級 31% 50%
15等級 33% 51%
16等級 36% 52%
17等級 38% 53%
18等級 40% 54%
19等級 42% 55%
20等級 44% 63%

上記が事故あり等級と事故なし等級それぞれの割引率を表したものですが、各等級で相当の差がでています。

たとえば、13等級の場合なら、事故あり割引率が28%で事故なし割引率が49%ですから、実に21%(2割以上)も割引率が低下してしまうのです。

この状態が「事故あり係数適用期間」だけ続きますが、1等級ダウン事故の場合は翌年から1年間だけ「事故あり割引率」が適用され、その次の年には通常の「事故なし割引率」が適用され保険料が算出されます。

例えばのイメージとしては、「14等級(事故なし)→13等級(事故あり)→14等級(事故なし)」という感じで1年単位で遷移します。

なお、上記の表には1等級~6等級までがありませんが、これらの等級の場合は「事故あり」も「事故なし」も関係なく同じ割増引率が適用されます。また、3等級以下の等級になると、保険料は割引ではなく割増となりますので、注意しましょう。

では、1等級ダウン事故で保険料が上がることになった場合は、どうすれば良いでしょうか?

保険料が上がることになったら

1等級ダウン事故の場合、保険料の割引率に影響する「事故あり割引率」が適用されるのは1年間だけで、翌々年からは元の「事故なし等級」に戻れるのですから、その間は辛抱するというのが最も簡単でしょう。

しかし、約2割も保険料が上がってしまうのは困るという場合は、満期の時期にあわせて保険会社を変更するという方法もとれます。

ご存知のように、保険料は保険会社によって大きく異なることもありますので、幾つかの保険会社で見積もりしてみても損することはありません。また、今よりも保険料の安い保険会社を見つけれることも多いので、試してみる価値はあるでしょう。

保険料を月払いにする

もしくは、保険料を月払いの分割で支払うことも考えてみると良いでしょう(保険料の支払いを一括でしている場合)。

分割で支払う場合は、一括で支払う場合よりも5%前後くらい保険料は割高になってしまいますが、それでも一時的に大きな出費をしなくて済みますので経済的には楽になるかもしれません。

» 任意保険の保険料は月払いで支払えるのか

なお、月払いの分割で支払う場合は、クレジットカードを使った支払いとなる保険会社(通販型)が大半を占めています。

いずれにしても、今の保険が満期となる前が保険会社を変更したり、支払い方法を変更するチャンスとなりますので、早めに準備をしておくと良いでしょう。

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